2015/05/10

「ただいま個人情報漏洩中!」発売開始

電子書籍 「ただいま個人情報漏洩中! - 学校での個人情報漏洩とPTA -」がAmazon.co.jpで発売開始されました。



ただいま個人情報漏洩中!: 学校での個人情報漏洩とPTA 


Kindle版価格 ¥580


内容紹介
■はじめに より 

2005年に個人情報保護法(個人情報の保護に関する法律)が全面施行されて10年が経ちました。 
これにより、国および地方公共団体、企業などでは、個人情報の扱いを非常に慎重に行うことが求められるようになりました。対応した条例やガイドラインが整備され、運用面からも当初の混乱は一段落したように見えます。 
現在はインターネットを中心とした情報化社会での個人情報の取り扱いについて、新たな問題や従来の法令では不十分であった分野への対応についての検討がされており、第2段階にさしかかろうとしています。 
一方2014年には、ベネッセ社での個人情報漏洩事件が社会的な問題として大きく報道され、個人情報保護は自分たちの身近な問題として、多くの人が関心を持つようになりました。これについてはこれまでの集団訴訟にはない非常に大きな規模の集団訴訟に発展しています。 

このような中、個人情報保護法もしくは個人情報保護条例の法令の対象でありながら、現在でも「個人情報保護法ってなに?」や「は、それがなにか?」というような認識で活動しているところがあります... 

それは、「学校」です。 

本書では、公立小中学校(市区町村が設置している小中学校)での個人情報の扱いについての基本情報と、公立小中学校の法令遵守へむけての筆者の取り組みについて、ルポルタージュ(2014年~現在進行中)を交えて紹介します。 

さらに、学校で法令遵守ができない最大の理由... 

それは、「PTA」です。 

実は、PTAは学校の一部ではありません。個人情報保護の法令の対象外である「任意団体」の一つで、入会も退会も自由です。PTAはその設立の根拠となる法令や設置の義務はなく、任意団体が自らの規約の中でPTAと「自称」しているにすぎません。 
行政では、社会教育法での社会教育関係団体として扱われることがほとんどですが(ちなみに社会教育法や学校教育法、地方教育行政法、教育基本法、学校給食法などにはPTAという言葉は一切出てきません)、社会教育法での社会教育関係団体と、実際に皆さんがイメージや活動しているPTAとは大きなギャップがあります。それもそのはず「社会教育」という言葉に相対する語、それは「学校教育」という言葉なのです。 
公立小中学校とPTA、この両者の関係は個人情報保護についての暗部であるとともに、日本全国で同様な構造が構築され長年続けられてきました。トータルで見れば個人情報保護法施行後の最大の漏洩案件である(しかも現在進行中)といえます。またこれが、様々な社会問題の解決の妨げにもなっていることが明らかになってきています。 

学校の現場では個人情報漏洩が日常的に行われています。この本を手にとった皆さんの中には、ベネッセ社の事件で、「一度流出した個人情報は回収または消去することは事実上できない」ということを実際に経験された方も多いと思います。 
個人情報を保護するためには、漏洩する前に手を打つことが必要です。本書はこのための、現状に対するカウンターです。 

個人情報漏洩被害に遭わないためにはどうすればよいのか、また学校やPTAはなにをすべきなのか、学校に関わる予定のある方また現在関わっている方はぜひ本書をお読みになり、個人情報保護についての見識を深めていただき、身の回りで活用していただければ幸いです。 

2015年5月 
神宮寺ぴこ 





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